本書では、 HeSoft Doc Batch Tool を使用し、「PDF内のキーワードを検索して置換」機能により、複数のPDFファイルに対してワイルドカード式のあいまい検索と一括置換を実行する方法を紹介します。例では、複数のPDF内にある英語の月名と4桁の年号をそれぞれ新しい内容に置き換えます。契約書、報告書、通知書、アーカイブなどのPDF資料の一括修正シーンに適しており、ファイルを1つずつ開いてページごとに検索・修正する繰り返し作業の手間を軽減します。
日常のオフィス業務では、PDFファイルはアーカイブ、回覧、外部送信によく使用されます。問題は、複数のPDFに同一または類似の日付、番号、プロジェクト名、会社名、担当者名などが存在し、それらを一括で調整する必要がある場合、手動処理は非常に非効率になることです。例えば、表紙の日付がもともと「April 13, 2017」だったPDFレポート群を、「August 13, 2026」に一括で修正する必要があるとします。各PDFを開いて、検索し、特定し、置換し、保存する作業を繰り返すのは、時間がかかるだけでなく、修正漏れも発生しやすくなります。
本記事で解決するのは、このような問題です。すなわち、オフィスソフト「 HeSoft Doc Batch Tool 」を使用し、ワイルドカードや数式によるあいまい検索を用いて、多数のPDFファイル内のキーワードを一度に検索・置換する方法です。その核心的価値は、ファイルの一括処理にあります。繰り返し発生する手動作業をソフトウェアに任せることで、数十、数百ものPDF文書を同時に処理する必要がある総務、法務、プロジェクト管理、財務、文書管理などの業務シーンに特に適しています。
適用シーン:ワイルドカードによる一括検索・置換に適したPDFコンテンツ
通常のPDFキーワード置換では、検索内容が完全に一致することが求められます。しかし、実際の文書では、多くの内容が固定テキストではなく、特定の規則性を持っています。例えば、月はAprilやMay、年は2017、2020、2026のような4桁の数字、契約番号には異なる連番が含まれる、レポート番号がファイルによって若干異なる、などです。このような場合、ワイルドカードや数式によるあいまい検索の方がより適しています。
スクリーンショットの例に沿って説明すると、今回処理するのは複数のPDFファイルで、ファイル名はそれぞれ1.pdf、2.pdf、3.pdf、4.pdfです。処理前、これらのPDFには置換が必要な日付テキストが存在し、特に月と年が主な置換対象です。「数式によるあいまいテキスト検索」を使用することで、規則性を持つ内容を一括で認識し、順序に従って新しいキーワードに置換できます。
よくある適用シーンは以下の通りです:
- PDFレポート表紙の日付を一括修正する。例えば、古い月や年を新しい日付に統一して置換する。
- PDF契約書内の会社名、プロジェクト名、部署名、または担当者の呼称を一括置換する。
- レポート番号、通知番号、アーカイブ番号など、番号規則を含むPDFファイルを一括処理する。
- スキャンして整理したPDF資料群に対し、統一した文字修正を実施し、ファイルごとの検索作業量を削減する。
- アーカイブ前に、文書内の古いキーワードを一括修正し、複数PDF間で内容の整合性を確保する。
注意すべき点として、本記事で解説するのはPDFファイルの内容(コンテンツ)内のキーワード検索と置換であり、PDFファイル名の一括変更ではありません。目的がファイル名の変更であれば、ファイル名関連のツールを選択すべきです。目的がPDFの本文やページ内のテキスト内容の修正であれば、本記事で紹介するPDFツールを使用できます。
効果プレビュー:処理前、複数のPDFに古いキーワードが存在
処理前のファイルリストから、対象ディレクトリに複数のPDFファイル(例では1.pdf、2.pdf、3.pdf、4.pdf)が存在することがわかります。このような大量のファイルを一つずつ開いて処理する場合、ファイル数が増えるにつれて作業量は急速に増加します。

PDFの一つを開くと、ページ内に置換が必要な日付コンテンツが存在することを確認できます。スクリーンショット内で赤枠で示されている「April」と「2017」から、今回処理すべきものは文章全体のような固定テキストではなく、日付中の部分的なキーワードであることがわかります。月は古い月から新しい月へ、年は古い年から新しい年へと置換する必要が生じる可能性があります。

単一の固定語句のみを置換する場合は、直接「完全一致検索」を使用できます。しかし、複数の可能性がある月を一度に認識したり、4桁の年号に一致させたい場合には、より柔軟なあいまい検索の方法が必要になります。スクリーンショットでの操作の考え方は次のとおりです。ワイルドカードのような数式を使って「AprilまたはMay」を検索し、さらに数式で4桁の数字の年号を一致させることで、より柔軟な一括置換を実現します。
効果プレビュー:処理後、PDFキーワードが一括置換済み
処理が完了した後、再度PDFを開いて確認すると、元の日付コンテンツが変化していることがわかります。例では、「April」が「August」に、「2017」が「2026」に置換され、ページ内の日付は「August 13, 2026」になりました。

この結果は、ソフトウェアが特定のPDFだけでなく、タスクリストに追加された複数のPDFを一括して処理できることを示しています。PDFキーワードの一括修正、PDF日付の一括置換、PDFコンテンツの一括改訂において、この方法は繰り返し作業を大幅に削減できます。
操作手順: HeSoft Doc Batch Tool を使用したPDFキーワードの一括置換
手順1:PDFツールに入り、検索・置換機能を選択
HeSoft Doc Batch Tool を開き、左側のツールカテゴリから「PDFツール」を選択します。PDFツールリストの中から「PDF内のキーワードを検索・置換」を見つけます。スクリーンショットでは、この機能はPDFツールリストの第1項にあり、機能説明として「PDFファイル内容のキーワードを一括検索・置換します」と記載されています。

この手順の目的は、PDFコンテンツの検索・置換を専門に行う処理フローに入ることです。オフィスソフトにとって、機能への入り口が明確であることは非常に重要です。タスクによって処理対象が異なり(ファイル名、フォルダ名、Word、Excel、PowerPointなど)、今回はPDFの本文内容を処理するため、PDFツール配下の該当機能を選択する必要があるからです。
手順2:処理するPDFファイルを追加
「PDF内のキーワードを検索・置換」機能に入ると、インターフェースはウィザード形式の処理フローに移行します。第1ステップは「処理対象レコードの選択」です。右上には「ファイル追加」「フォルダからファイルをインポート」「クリア」「その他」などのボタンがあります。例では、すでに4つのPDFファイルがインポートされており、テーブルには番号、名前、パス、拡張子、作成日時、更新日時などの情報が表示されています。

処理するPDFの数が少ない場合は「ファイル追加」で個別に選択し、ファイルがすべて同一フォルダにある場合は「フォルダからファイルをインポート」を使用すると、一括処理に適しています。インポート完了後は、リスト内のファイル名とパスを確認し、選択漏れや誤選択がないかチェックしてください。スクリーンショット下部にはレコード数が4と表示されており、現在のタスクで4つのPDFファイルが処理されることを示しています。
ファイルリストに誤りがないことを確認したら、下部の「次へ」をクリックし、キーワード検索と置換ルールの設定に進みます。
手順3:数式によるあいまいテキスト検索を選択
第2ステップ「処理オプションの設定」に入ると、「キーワードオプションの設定」が表示されます。「検索方法」では、インターフェースに「テキストを完全一致検索」と「数式によるあいまいテキスト検索」が提供されています。本記事の目的はワイルドカードや数式による一括あいまい検索であるため、「数式によるあいまいテキスト検索」を選択する必要があります。

この手順は非常に重要です。完全一致検索は、例えば「ABC社」を「XYZ社」に置換するような、完全に一致する固定コンテンツの置換に適しています。一方、数式によるあいまい検索は、複数の可能性がある月、異なる年、異なる番号など、規則性はあるが完全には固定されていないコンテンツの処理に適しています。スクリーンショットでは「数式によるあいまいテキスト検索」がチェックされており、以降に入力する検索内容が数式ルールに従ってマッチングされることを示しています。
手順4:検索対象キーワードリストの入力
左側の「検索対象キーワードリスト」には、例として次の2行が入力されています:
- 1行目:April|May
- 2行目:\d{4}
スクリーンショットからわかるように、1行目の「April|May」はAprilまたはMayといった月のテキストにマッチすることを表現しています。2行目の「\d{4}」は4桁の数字にマッチし、年号の検索に適しています。この方法の利点は、発生しうる古い日付をすべて個別にリストアップする必要がなく、テキストの規則性に基づいてあいまいマッチングできることです。
PDF内で置換したいのが他の内容である場合、実際の状況に応じて入力してください。例えば、複数の古いプロジェクト名にマッチさせたい場合は、検索リストにそれぞれ入力します。固定形式の番号にマッチさせたい場合も、インターフェースがサポートする数式ルールに従って入力できます。実際に使用する際は、まず少数のPDFでテストし、マッチング範囲が想定と合致することを確認してから、全ファイルに拡大することを推奨します。
手順5:置換後キーワードリストの入力
右側の「置換後キーワードリスト」には、例として次の2行が入力されています:
- 1行目:August
- 2行目:2026
左右のリストは対応関係にあります。左側の1行目で検索された内容は、右側の1行目に置換されます。左側の2行目で検索された内容は、右側の2行目に置換されます。そのため、入力時には行の対応関係に特に注意し、月を年に、または年を月に置換するような間違いを避けてください。
スクリーンショットでは、左側の「April|May」が右側の「August」に対応し、左側の「\d{4}」が右側の「2026」に対応しています。最終的な効果として、マッチした古い月はAugustに、マッチした4桁の年は2026に変更されます。処理後のスクリーンショットもこれを裏付けています。
手順6:保存場所の設定を続行し、処理を開始
インターフェース上部のフローから、この機能には「処理対象レコードの選択」「処理オプションの設定」「保存場所の設定」「処理開始」というステップが含まれていることがわかります。キーワード設定が完了したら、「次へ」をクリックして出力ファイルの保存場所の設定に進み、その後、処理開始の段階に入ります。
スクリーンショットには保存場所ページの具体的なオプションは表示されていませんが、一括処理タイプのオフィスソフトの動作ロジックから見て、保存場所を設定する目的は通常、処理後のPDFの格納先を決定することです。安全のため、唯一の原本を直接上書きせず、まず新しいフォルダに出力し、結果が正しいことを確認してから元ファイルと置き換えたり、アーカイブしたりすることを推奨します。
よくある質問と注意事項
1. ワイルドカードと数式によるあいまい検索は、すべてのPDFに適していますか?
検索・置換が成功するかどうかは、PDF内の文字がテキストとして認識可能かどうかに依存します。PDFのコンテンツ自体がコピー可能で検索可能なテキストであれば、一括検索・置換は通常よりスムーズに進みます。PDFが純粋な画像スキャンファイルである場合、文字は通常のテキストではない可能性があり、処理効果に影響が出る場合があります。スキャンされたPDFに遭遇した場合は、まずテキストを選択または検索できるかどうかを確認することを推奨します。
2. なぜ最初に少数のファイルでテストすることを推奨するのですか?
あいまい検索の利点はマッチング範囲が広いことですが、それはつまり、ルールの記述が広すぎると、置換すべきでない内容まで置換してしまう可能性があることを意味します。例えば、「\d{4}」は4桁の数字にマッチしますが、文書中に年号以外にも4桁の番号が存在する場合、それらも一緒に置換される可能性があります。そのため、正式な一括処理の前に、まず1~2個のPDFを選んでテストし、結果が正しいことを確認するのが最善です。
3. 左右のキーワードリストは一対一で対応させる必要がありますか?
はい、必要です。スクリーンショットでは、左側の検索リストに2行、右側の置換リストにも2行あります。1行目は1行目に、2行目は2行目に対応します。入力時には順序を一致させ、置換関係のズレが生じないように注意してください。特定の内容を空に置換する必要がない場合も、インターフェースの指示に従って慎重に処理してください。
4. 大文字と小文字を区別しないことは可能ですか?
スクリーンショットの「追加オプション」には、「文字の大文字小文字を無視する」があります。PDF内の同じ英単語キーワードが「April」「APRIL」「april」のように異なる大文字小文字で出現する可能性がある場合、必要に応じてこのオプションをチェックできます。大文字小文字自体に業務上の意味がある場合は、慎重に有効化すべきです。
5. PDFキーワードを一括置換する前にバックアップは必要ですか?
バックアップを推奨します。一括処理の効率は非常に高いですが、一度ルール設定を誤ると、複数のファイルで同時に誤った結果を生成する可能性もあります。重要な契約書、レポート、財務資料、法的文書などのPDFを処理する場合は、元ファイルのコピーを保管し、処理後のファイルを別のディレクトリに出力して、比較と差し戻しを容易にすることを推奨します。
まとめ:一括処理でPDFの繰り返し修正作業を削減
多数のPDFファイルで類似のキーワードを修正する必要がある場合、手動でファイルを一つずつ開いて検索・置換するのは、非効率でミスも発生しやすい方法です。 HeSoft Doc Batch Tool は、オフィスシーン向けの一括処理ソフトウェアとして、「PDF内のキーワードを検索・置換」機能を通じて、複数のPDFファイルをタスクリストにまとめて追加し、「数式によるあいまいテキスト検索」を利用してワイルドカード的な一括置換を実現できます。
本記事の例では、ソフトウェアは複数のPDF内の古い月と4桁の年を、新しい月と年に一括置換し、「April 13, 2017」から「August 13, 2026」への迅速な修正を実現しました。PDFのレポート、契約書、通知、アーカイブ資料を頻繁に扱うユーザーにとって、この種の一括検索・置換機能は、繰り返し作業を大幅に削減し、ファイル改訂の一貫性と正確性を向上させることができます。
もし手元にも、日付、番号、名称、その他規則性のあるキーワードを一括置換する必要があるPDF群があるならば、本記事の手順に従い、まず少数のファイルでルールをテストし、それから全PDFに対して処理を実行してください。そうすることで、結果の信頼性を確保しつつ、オフィスソフトのファイル一括処理における効率性の利点を最大限に活用できます。